傳來工房工場見学

2018年6月4日、京都の傳來工房さんへ工場見学に伺いました。傳來工房さんには、阿弥陀堂入口の大きな建具と、正面軒下の丸柱に施す鋳物レリーフの制作をお願いします。入口にはウェルカムボードまでご用意いただいていました。(個人名は画像処理シマシタ(^o^)丿)傳來工房は、平安時代初期創業と伝えられ、弘法大師空海が唐より持ち帰った鋳造技術を受け継ぎ、以来、技能の一番優れた一番弟子が代々「傳來(でんらい)」の銘を継承し今に至る、大変古くからの伝統ある会社でありながら、柔軟なオーダー対応力で新たな時代にも技術を継承しつつご活躍されています。工場見学は鋳物の製造工程をご説明いただきながら拝見して参りました。工場内は毎日お掃除されているそうで、とても綺麗にされていました。また、お仕事中にお邪魔しましたが、従業員の方々も皆さん丁寧にご挨拶くださいました。色々な仕上形状の違うサンプルを見比べながら、今回の阿弥陀堂のイメージと重ねてみます。傳來工房さんでは、デザインを一から起こすところから、木型づくり、鋳型づくりと全てフルオーダーで制作されます。一度使った型の転用は一切されませんので、細部に至るまで拘りぬいたフルオリジナルのフルオーダー鋳物が出来上がってくるのです。阿弥陀堂入口引戸には、蓮の花とツル模様のレリーフが入ります。近いイメージの模様の、部分サンプルを作っていただきました。アルミ鋳物に塗装を施すのですが、サンプルに塗っていただいた色より、上に置いた濃い目のブロンズ色見本の方が良さそうです。再度サンプルにブロンズ色を施して、後日宅配送していただく事になりました。暑い中、出迎えから見送りまで本当にありがとうございました!

パース

設計が進む中で、イメージの擦り合わせのため、パースを何枚も作成しました。このブログトップにもある外観パースです。

二十三間回廊を本堂側から見たところです。阿弥陀堂入口向拝部分に参拝者が立っています。その次は北側から回廊を見たアングルです。

 

納骨堂内観パースです。

二十三間回廊

阿弥陀堂前面の回廊は、23間あります。23という数字は人間の生殖細胞に含まれる染色体の数でもあります。人は両親からそれぞれ23ずつの染色体を受け継いで、細胞核内に23対の染色体を持って生まれて来ます。そしてまた、次世代に受け継がれる染色体も、23という数から始まります。回廊を歩きながら、連綿と続く生命や歴史や未来に想いを馳せるという事もあるかもしれません。

23間回廊の庇は、アルミハニカムパネルという材を使います。六角形を蜂の巣状(ハニカム)にした芯材を両面アルミ板でサンドイッチして圧着した、薄くても強度に優れ軽いという特性の建材です。航空機やロケットの材料としても使われています。

検討段階

長野県岡谷市にある真言宗智山派城向山瑠璃院「照光寺」の阿弥陀堂建設計画を紹介していきます。

建設予定地は、「照光寺」の北側に位置する傾斜地にあります。
ドローンで撮影した敷地はこのように細長い土地で、4月になると満開の桜も見ることができる場所です。

阿弥陀堂建設予定地ドローン写真
阿弥陀堂建設予定地桜

阿弥陀堂の建設にあたり、方向性を検討する中で、日々の生活の中に信仰が自然に溶け込むような場所にできたらという考えで、敷地にある景色を生かした回廊や、ベンチなどがあり、人が留まったり、自然に過ごせるような場所にできるようなプランを検討し、提案することにしました。
その模型が下記のものです。

阿弥陀堂模型タイプ1_正面
阿弥陀堂模型1_斜め正面
阿弥陀堂模型1_右から
阿弥陀堂模型1_左から

当初は鉄筋コンクリート(RC造)で躯体を作ろうと考えていたのですが、躯体を鉄骨造にして軽くしすることで地盤にかかる負荷を軽くすることにしました。
また、よりシンプルで美しい形になるよう、施主との打ち合わせも重ねる中でブラッシュアップを重ね、下記のBとCの2つの方向性を提案しました。

タイプB↓
阿弥陀堂模型タイプ2_正面
阿弥陀堂模型B_斜め正面
阿弥陀堂模型B_右から
阿弥陀堂模型B_左から

タイプC↓
阿弥陀堂模型タイプ3_正面
阿弥陀堂模型C_斜め正面
阿弥陀堂模型C_右から
阿弥陀堂模型C_左から

長い回廊と阿弥陀堂にかかる屋根とのバランスなど、
より形がシンプルで全体のまとまりがあるタイプCの方向性で進めることになりました。